詩集「−樹(ju)− MIND TREE 」より

1 街に住む心   

お父さん
お母さん
故郷はいまも
青い空を かかえているのですね

お父さん
お母さん
おだやかな日々は
忘れられるものではありません

私の心は いまも
故郷に住んでいるのです

きらきらと輝く
緑の中に
私の心は帰るのです

お父さん
お母さん
いまはもう 家も
静かになってしまいましたね

お父さん
お母さん
寂しくさせていますね

会いたいけれど
会えないから


あなたがたは街に住んでいる
私たちからはなれない
体は大地に根付いていても
心ははるかに翔けるから

お父さん
お母さん
いつも いっしょですね

あなたがたは
いくつもの街に住む
住むところ
働くところ
行くところにはどこにも

あなたがたは 街に住む
私たちは 知っている

ありがとう ありがとう

そして、
ありがとう







2 愛について   

愛について 語れるほど             
   大きな人間だなんて 思わないけれど    
それでも 愛について              
   考えたくなる時があります         
   語りたくなる時があります         
それは、全てです                
それは、希望です                
それは、本来ならば もっともっと高いものなのです

それは、思いやる心です             
  だから 本当は、              
    私にはまだ ふさわしくない       
  でも、ふさわしい人間になりたいから、    
私は 愛について                
     語りたいのです            







3 星   

まよなかの空の
ガラスのカケラは
小さくて 小さくて
 光る 光る

なにもしらないふりをして
なにもかもをしっているから

それでいて口をとざして
それでいて心をかたるから

きれいだ きれいだ







6 生   

生きたいと 思う。
素直に
優しく
生きたいと 思う。

つらい 中で
優しく
苦しい 中で
思いやり
私は
素直に
生きたいと 思う。

生きたいと 思う。







8 本当   

本当を、
下さい。
本物の、
心を、
下さい。

あなたの、
本当が、
ほしいのです。

楽しい、
ばかりじゃ、
ない。
優しい、
ばかりじゃ、
ない。

ときには、
辛く。
ときには、
切なく。
ときには、
哀しい。
ときには、
苦しい。

だけど、
本当の、
あなたに、
会いたいのです。

本当の、
あなたと、
わかり、
あいたいのです。







9 樹(き)   

雨が降るとね
樹がとっても喜ぶの

きっと
理由(わけ)なんてないよ

ただ無心に喜んでるんだ

何で喜んでいるってわかるのって 聞かれたら

だって あんなに緑が深くなったよって
そう 答えるんだ







10 小さき者   

小さな            
たった一つぶの種にも     
かぎりない命がつまっている  

小さな            
たった一くぎりの言葉にも   
かぎりない思いがこめられている

なぜだろう なぜだろう    
小さなものが 大きく思えて  
かぎりなく 不思議に思えて  
かぎりなくいとおしく思えて  

両手に抱(いだ)いて      
ほおずりしたくなる      







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